電動キックボードは、手軽で環境に優しい移動手段として注目を集めています。街中でレンタルサービスを見かける機会も増え、身近な存在になりつつあります。しかし、法規制や交通ルール、安全な選び方など、知っておくべき情報も多くあります。
この記事では、電動キックボードに興味を持つ方に向けて、基本的な情報から選び方、注意点までを分かりやすく丁寧に解説します。
Index
電動キックボードの種類と法規制
電動キックボードは、モーターで動くキックボード型の乗り物です。公道走行に関する法規制は、電動バイクと同様にモーターの定格出力や車体の大きさなどによって区分されます。大きく分けて、以下の2つの種類があります。
- 特定小型原動機付自転車(特定原付):2023年7月の道路交通法改正により新設された区分です。特定原付は、比較的コンパクトで手軽に乗れるのが特徴です。免許不要で手軽に利用できる一方、交通ルールやマナーをしっかり守ることが重要です。
- 原動機付自転車(原付):特定小型原動機付自転車の基準を満たさない電動キックボードは、従来通り原付とみなされます。
電動キックボードの選び方
電動キックボードを選ぶ際には、以下のポイントに注目しましょう。
- 公道走行が可能か?: 公道走行を希望する場合は、特定小型原動機付自転車または原動機付自転車の基準を満たしているかを確認しましょう。「性能等確認済シール」の有無も確認しておくと安心です。保安基準を満たしていない電動キックボードは私有地でのみ使用可能です。
- 走行距離は十分か?: バッテリー容量や性能によって航続距離が異なります。使用用途を想定し、必要な走行距離を満たすモデルを選びましょう。長距離の移動には、予備バッテリーがあると便利です。
- 乗り心地は快適か?: タイヤのサイズ、デッキの幅、ハンドルの高さ調整機能などが乗り心地に影響します。安定性を求めるなら大きめのタイヤ、長距離走行には幅広のデッキ、自分に合った高さに調整できるハンドルがおすすめです。
- 安全性は確保されているか?: ブレーキ性能、ライトの明るさ、防水性能、耐荷重などを確認し、安全に走行できるモデルを選びましょう。
- 価格と機能のバランス: 価格帯は様々ですが、安価なモデルは安全性や性能が低い場合もあります。予算と必要な機能を考慮して、バランスの良いモデルを選びましょう。
- 折りたたみ機能: 収納スペースが限られている場合や、持ち運びたい場合は、折りたたみ機能の有無も重要なポイントです。
電動キックボードの交通ルールとマナー
電動キックボードは「車両」です。歩行者や自転車に配慮し、交通ルールとマナーを守って安全に走行しましょう。(道路交通法) 参考: 警視庁, 政府広報オンライン, 警察庁
- 走行場所: 特定小型原動機付自転車は、車道または自転車道が原則です。特例特定小型原動機付自転車は、条件付きで歩道も通行できます。原動機付自転車は車道のみ通行可能です。
- 交通ルール: 信号、標識、標示に従い、一時停止や徐行などのルールを守りましょう。交差点での右折は二段階右折です。
- 速度制限: 特定小型原動機付自転車は20km/h、特例特定小型原動機付自転車は6km/h、原動機付自転車は30km/hです。
- 飲酒運転の禁止: 当然ですが、飲酒運転は法律で禁止されています。
- 二人乗りの禁止: 電動キックボードは原則として一人乗りです。
- スマートフォン操作の禁止: 運転中のスマートフォン操作は大変危険です。
- 駐停車のルール: 交差点や横断歩道付近など、駐停車禁止場所には駐車しないようにしましょう。
- 歩行者への配慮: 歩道を通行する際は、歩行者を優先し、徐行運転を心がけましょう。
- 周囲の状況確認: 走行中は常に周囲の状況を確認し、安全に配慮して運転しましょう。
電動キックボードの購入と利用に関する注意点
- 販売店での確認: 購入前に、販売店で製品の性能や保安基準適合状況、必要な免許などを確認しましょう。
- 自賠責保険への加入: 公道走行する場合は、必ず自賠責保険に加入しましょう。
- ナンバープレートの取得: 市町村でナンバープレートを取得し、電動キックボードに取り付けましょう。
- 定期的な点検・整備: 安全な走行のために、ブレーキやタイヤなどの定期的な点検・整備を行いましょう。
- 盗難対策: 電動キックボードは盗難被害も多いので、ワイヤーロックなどで盗難対策を行いましょう。
- レンタルサービスの利用: 電動キックボードの購入前に、レンタルサービスを利用して試乗してみるのも良いでしょう。
まとめ
電動キックボードは、便利で楽しい乗り物ですが、安全に利用するためには、法規制や交通ルール、マナーを守ることが大切です。この記事で紹介した情報を参考に、安全で快適な電動キックボードライフを送りましょう。