
「免許不要の電動キックボードが欲しいけど、通勤ルートの坂道をスイスイ登れるパワフルなモデルはないの?」
電動キックボードを選ぶ上で、特に坂道や発進時の加速で重要になるのがモーターのパワーですよね。あなたも「電動キックボード 1000W」といったキーワードで検索し、最強の一台を探しているのではないでしょうか。
ここで一つ注意点があります。パワフルな電動キックボードには、免許不要で乗れる「特定原付」の他に、原付免許が必要な「原付一種」や「原付二種」に分類されるモデルも存在します。この記事では、より手軽に乗り始められる「特定原付」に完全に絞り、原付二種との違いも解説しながら、最強のパワフルモデルをご紹介します。
実は、免許不要で乗れる「特定小型原動機付自転車(特定原付)」のルールを守りながら、1000Wクラスのパワフルな走行性能を体感できるモデルが存在します。その鍵を握るのが、法律で定められた「定格出力」とは別に存在する「最大出力」です。
この記事では、数多くの特定原付モデルをリサーチしてきた私が、あなたの「パワーが欲しい!」という切実なニーズに応えるため、以下の点を徹底的に解説します。
- なぜ「最大出力」が特定原付のパワーを知る上で重要なのか
- 最大出力の大きい順に選んだ「特定原付最強パワフルモデルランキングTOP5」
- パワー以外で後悔しないための選び方のポイント
- 免許が必要な原付二種モデルとの違い
この記事を最後まで読めば、なぜ一部のモデルがパワフルなのかという専門的な知識から、あなたの使い方に合った最強の一台を見つける具体的な方法まで、すべてが分かります。もう坂道でストレスを感じることはありません。
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目次
この記事の要点まとめ
- 特定原付のパワーは法律上の「定格出力」ではなく、体感的な「最大出力」で判断する
- 最大出力1000Wを超えるモデルも存在し、免許不要で乗車可能
- パワー(最大出力)で選ぶなら「EVEREST XING」シリーズが最有力候補
- 航続距離や重量、乗り心地も考慮して自分にとっての「最強」を選ぶことが重要
【結論】パワーで選ぶ最強の特定原付はこれだ!
「とにかく時間がない!結論だけ教えて!」という方のために、まず最初におすすめのモデルをご紹介します。
【結論】坂道でのパワーと実用性の両立なら「EVEREST XING EX-15PRO」
パワーを求めるなら、最大出力1000Wを誇る「EVEREST XING EX-15PRO」が最もバランスの取れた選択肢です。特定原付の法的上限である定格出力600Wをクリアしつつ、急な坂道や発進時に瞬間的なハイパワーを発揮。ノーパンクタイヤと前後サスペンションも搭載し、パワフルなだけでなく快適な乗り心地も実現しています。まさに「最強」の名にふさわしい一台と言えるでしょう。
なぜこのモデルが最強なのか、そして他にもどのようなパワフルな選択肢があるのか。その理由をこれから詳しく解説していきます。
なぜ「最大出力」が重要?特定原付のパワーの秘密を解説
「定格出力」と「最大出力」の決定的違いとは?
特定原付のスペック表を見ると、必ず「定格出力」と「最大出力」という二つの数値が出てきます。この違いを理解することが、パワフルな一台を見つけるための最初のステップです。
- 定格出力:モーターが安全に継続して出し続けられるパワーのこと。法律(道路交通法)で特定原付はこの数値が600W(0.6kW)以下でなければならないと定められています。これは、いわば公道走行するための「公式な性能」です。
- 最大出力:モーターが瞬間的に出せる最大のパワーのこと。急な坂道を登る時や、信号待ちからの発進時など、一時的に大きな力が必要な場面で発揮されます。法律で直接的な上限は定められていません。これが、私たちが「パワフルだ!」と感じる力の源泉になります。
つまり、法律の基準(定格出力600W以下)を守りつつ、どれだけ大きな最大出力を発揮できるかが、そのモデルの登坂能力や加速性能を左右するのです。「電動キックボード 1000W」と聞いてあなたがイメージするパワーは、まさにこの「最大出力」が1000Wクラスであるモデルを指していると言えるでしょう。
特定原付のルールとパワーの関係性
ここで重要なのは、いくら最大出力が高くても、特定原付である以上は以下のルールを守らなければならないという点です。
- 最高速度は20km/hに制限されている
- 運転免許は不要だが、16歳以上でなければ運転できない
- ヘルメットの着用は努力義務(安全のため着用を強く推奨)
- 自賠責保険への加入とナンバープレートの装着が必須
つまり、「最大出力1000W」は最高速度が上がることを意味するわけではありません。その真価は、法定速度20km/hを維持したまま、急な坂道をぐいぐい登っていく力強さにあるのです。通勤ルートに長い上り坂がある方や、体重があってパワー不足を感じたくない方にとって、最大出力は絶対に妥協できないスペックと言えます。
【要注意】パワフルな電動キックボードには免許が必要な「原付二種」モデルもある
「特定原付のパワーでは物足りない」「もっと速いモデルが欲しい」と調べていくと、「原付二種」区分の電動キックボードに行き着くことがあります。手軽に乗れる特定原付と、免許が必要な原付二種では何が違うのか、正しく理解しておくことが後悔しないための重要なポイントです。
特定原付と原付二種の5つの違い
| 項目 | 特定原付 | 原付二種(小型二輪) |
| 運転免許 | 不要(16歳以上) | 必要(普通二輪免許など) |
| 最高速度 | 20km/h | 60km/h |
| 定格出力 | 0.6kW(600W)以下 | 0.6kW超~1.0kW(1000W)以下 |
| ヘルメット | 努力義務 | 着用義務あり |
| 二人乗り | 不可 | 可能(乗車定員による) |
パワーを求めると原付二種を選ぶべき?
結論から言うと、「免許を持っていて、30km/h以上の速度で車と同じように走りたい」のであれば原付二種も選択肢になります。しかし、「免許不要で手軽に乗りたい」「坂道でのパワーが欲しい」という目的なら、特定原付の高出力モデルで十分なケースがほとんどです。特定原付は最高速度こそ20km/hですが、本記事で紹介するような最大出力1000Wクラスのモデルであれば、都市部のほとんどの坂道で力不足を感じることはありません。まずは手軽な特定原付から検討し、それでもパワーが不足すると感じた場合に、免許取得を含めて原付二種を考えるのがおすすめです。
【2025年】最大出力で比較!特定原付最強パワフルモデルランキングTOP5
- 1位:EVEREST XING EX-15CITY【最大出力1100W】
- 2位:EVEREST XING EX-15PRO【最大出力1000W】
- 3位:EVEREST XING EX-15【最大出力900W】
- 4位:YADEA KS6 PRO【最大出力800W】
- 5位:KINTONE KICK O【最大出力750W】
それでは、いよいよ本題のパワフルモデルランキングです。最大出力が高い順に5つのモデルを厳選し、それぞれの特徴を詳しくレビューします。
1位:EVEREST XING EX-15CITY【最大出力1100W】
堂々の1位は、最大出力1100Wという、特定原付の中でも群を抜くパワーを誇る「EVEREST XING EX-15CITY」です。一般的なキックボードタイプとは一線を画す、安定感抜群の自転車タイプであることが最大の特徴。サドルに座って運転できるため、長距離の移動でも疲れにくいのが魅力です。
このモデルの真価は、なんといってもその圧倒的な登坂能力にあります。26.6度という急勾配(勾配率で約50%)もの坂を登れる性能は、他のモデルを寄せ付けません。通勤ルートに激坂がある方や、とにかくパワーを最優先したい方にとっては、まさに理想的な一台と言えるでしょう。また、バッテリーが着脱式で、航続距離も60kmと非常に長いため、充電の頻度を減らしたい方にも最適です。20インチの大型タイヤと前後ドラムブレーキが、パワフルな走りを安全に支えます。
こんな人におすすめ
- とにかく登坂能力を最優先する人
- 長距離を快適に移動したい人
- 安定感を重視し、座って運転したい人
2位:EVEREST XING EX-15PRO【最大出力1000W】
2位は、この記事の冒頭でも結論として紹介した「EVEREST XING EX-15PRO」。最大出力1000Wという大台に乗りながら、キックボードタイプとしての実用性や快適性を高いレベルで両立させた、まさに優等生モデルです。
定格出力600Wという法的上限ギリギリのモーターを搭載し、登坂角度は25.2度と1位のCITYモデルに迫る性能を誇ります。このパワーがあれば、都市部のほとんどの坂道で力不足を感じることはないでしょう。さらに、乗り心地を大きく左右する前後サスペンションと、メンテナンスが楽な10インチのノーパンクタイヤを標準装備。パワフルなだけでなく、日々の使い勝手や快適性にも徹底的にこだわっている点が、多くのユーザーに支持される理由です。航続距離も50kmと十分で、毎日の通勤・通学から休日のちょっとした遠出まで、あらゆるシーンで活躍してくれます。
こんな人におすすめ
- パワーと乗り心地、実用性のバランスを重視する人
- 毎日の通勤でタフに使いたい人
- アプリ連携など最新の機能を使いたい人
3位:EVEREST XING EX-15【最大出力900W】
3位には、2位のPROモデルの兄弟機にあたる「EVEREST XING EX-15」がランクイン。最大出力900Wと、上位モデルに一歩譲るものの、それでも特定原付の中ではトップクラスのパワーを秘めています。
このモデル最大の魅力は、コストパフォーマンスの高さです。PROモデルからいくつかのスペック(バッテリー容量やタイヤサイズ)を抑えることで、より手に入れやすい価格を実現しています。とはいえ、定格出力はPROと同じ600W、サスペンションも前後に搭載されており、パワフルで快適な走りの基本はしっかりと受け継いでいます。航続距離は35kmと少し短めですが、「片道5km程度の通勤がメイン」といったように、利用シーンが明確な方にとっては、非常に賢い選択となるでしょう。上位モデル譲りのパワーを、より気軽に体験したい方に最適な一台です。
こんな人におすすめ
- コストを抑えつつ、パワフルなモデルが欲しい人
- 比較的近距離での利用がメインの人
- 初めて高出力の特定原付に乗る人
4位:YADEA KS6 PRO【最大出力800W】
4位は、世界最大級の電動モビリティブランドYADEAが手掛ける「KS6 PRO」。最大出力800Wのモーターを搭載し、安定した走行性能で評価の高いモデルです。派手さはありませんが、日々の移動を支えるパートナーとして非常に信頼性の高い一台と言えます。
このモデルの特徴は、なんといってもその長い航続距離。一度の充電で最大60kmもの距離を走行可能です。これは、今回紹介するキックボードタイプの中では最長で、「充電は週末に一度で済ませたい」という使い方を可能にします。また、パンクのリスクを大幅に軽減する耐パンク加工エアタイヤや、Bluetoothアプリによる電子ロック機能など、日常利用での安心感と利便性を高める機能が充実しています。パワーもさることながら、毎日の相棒としての使いやすさを重視する方に、ぜひ検討してほしいモデルです。
こんな人におすすめ
- 航続距離の長さを最重視する人
- 安定した品質と信頼性を求める人
- 防犯機能など、日々の使い勝手を重視する人
5位:KINTONE KICK O【最大出力750W】
ランキングの最後を飾るのは、国内の電動モビリティブランドとして知名度の高いKINTONEの「KICK O」。最大出力750Wと、今回の中では控えめながらも、特定原付全体で見れば十分にパワフルな性能を持っています。
KICK Oの強みは、着脱式のバッテリーを採用している点です。これにより、コンセントが近くにない駐輪場に停めている場合でも、バッテリーだけを室内に持ち帰って充電することができます。これは集合住宅にお住まいの方などにとっては、非常に大きなメリットとなるでしょう。航続距離も40kmと日常使いには十分。また、国内ブランドならではのサポート体制の安心感も魅力の一つです。パワーも欲しいけれど、それ以上に充電のしやすさや利便性を重視する方にぴったりのモデルです。
こんな人におすすめ
- バッテリーを取り外して充電したい人
- 国内ブランドの安心感を重視する人
- パワーと利便性のバランスを取りたい人
最強の特定原付5モデルをスペックで徹底比較!
ここまで紹介してきた5つのパワフルモデルの主要スペックを一覧表にまとめました。自分がどのポイントを重視するのかを考えながら、横並びで比較してみてください。
| EVEREST XING EX-15CITY | EVEREST XING EX-15PRO | EVEREST XING EX-15 | YADEA KS6 PRO | KINTONE KICK O | |
|---|---|---|---|---|---|
| 画像 | |||||
| 価格 | 198,000円 | 151,800円 | 118,800円 | 198,000円 | 158,000円 |
| 実売価格 | 198,000円 | 113,800円 | 89,000円 | 209,000円 | 540,000円 |
| 歩道モード | あり | あり | あり | あり | あり |
| 平均航続距離(km) | 60 | 50 | 35 | 60 | 40 |
| 重量(kg) | 21 | 23 | 21 | 22 | 20 |
| 定格出力(W) | 500 | 600 | 600 | 500 | 500 |
| 最大出力(W) | 1100 | 1000 | 900 | 800 | 750 |
| タイプ | 自転車 | キックボード | キックボード | キックボード | キックボード |
| 全長(mm) | 1640 | 1200 | 1200 | 1192 | 1170 |
| 全幅(mm) | 595 | 580 | 580 | 520 | 550 |
| 全高(mm) | 1100 | 1200 | 1200 | 1258 | 1240 |
| 3辺合計(mm) | 3335 | 2980 | 2980 | 2970 | 2960 |
| 折りたたみ全長(mm) | 1200 | 1200 | 1192 | 1170 | |
| 折りたたみ全幅(mm) | 580 | 580 | 520 | 550 | |
| 折りたたみ全高(mm) | 520 | 520 | 604 | 570 | |
| 折りたたみ3辺合計(mm) | 2300 | 2300 | 2316 | 2290 | |
| 最大積載重量(kg) | 100 | 120 | 120 | 110 | 100 |
| 駆動方式 | リアハブモーター | ||||
| バッテリー電圧(V) | 48 | 48 | 37 | 36 | 36 |
| バッテリー容量(Ah) | 13.2 | 15 | 10.2 | 15.6 | 10 |
| バッテリー着脱 | 可能 | 不可 | 可能 | ||
| バッテリー平均充電時間(h) | 6 | 8 | 5.5 | 5 | 4 |
| 最高速度車道(km/h) | 20 | 20 | 20 | 20 | 20 |
| 最高速度歩道(km/h) | 6 | 6 | 6 | 6 | 6 |
| 登坂角度(度) | 26.6 | 25.2 | 15 | 15 | 11.3 |
| 走行モード | 車道モード、歩道モード | 2モード設定可能(6 km/h, 20 km/h) | 2モード設定可能(6 km/h, 20 km/h) | 2モード設定可能(6 km/h, 20 km/h) | 公道/歩道 |
| フレーム素材 | アルミニウム合金 | アルミニウム合金 | アルミニウム合金 | ||
| カラー | ウィンドブルー、スレートブラック、ピークシルバー | スレートブラック、エベレストホワイト | スレートブラック、ピークシルバー | グレー、ブルー、イエロー | |
| タイヤサイズ(inch) | 20 | 10 | 8.5 | 10 | 10 |
| タイヤ種類 | ノーパンクタイヤ | ノーパンクタイヤ | 耐パンク加工エアタイヤ | ||
| ブレーキ前輪 | ドラム | ドラムブレーキ | ドラムブレーキ | ドラムブレーキ | ドラムブレーキ |
| ブレーキ後輪 | ドラム | ディスク+電動ブレーキ | ディスク+電動ブレーキ | ディスク+電動ブレーキ | ディスクブレーキ |
| サスペンション前輪 | あり | あり | フロントサスペンション | あり | |
| サスペンション後輪 | あり | あり | なし | ||
| 防水防塵等級 | IPX6 | IPX5 | IPX5 | IPX4 | IP44 |
| 折りたたみ機構 | なし | あり | あり | あり | あり |
| サドル(椅子) | あり | オプション | オプション | オプション | なし |
| カゴ | あり | オプション | オプション | ||
| バックミラー | なし | なし | なし | なし | なし |
| 防犯装備 | digital lock, password | 電子ロック機能、アラーム機能あり | |||
| アプリ連携 | あり | あり | Bluetooth コントロール アプリ | ||
| 保証期間 | 1年 | 1年 | 1年 | バッテリー、モーター:購入後6か月 フレーム系:購入後1年 その他:初期不良期間8日 | 6ヶ月 |
| 付属品 | 充電器一式・簡易工具・取扱説明書 | 充電器一式:ACアダプター×1/ACコード×1/組み立て用部品・簡易工具×1/取扱説明書×1 | 充電器一式:ACアダプター×1/ACコード×1/組み立て用部品・簡易工具×1/取扱説明書×1 | 充電器一式:ACアダプター×1/ACコード×1/組み立て用部品・簡易工具一式:六角レンチ(4mm)×1/ネジ(M4×14mm)×6/取扱説明書 | 充電器・説明書 |
| 確認番号 | 0150 | 0106 | 0105 | 0007 | 0075 |
| メーカー | 株式会社 Acalie | EVEREST XING | 株式会社 Acalie | YADEA | KICK O |
| 型式 | EX-15CITY | EX-15PRO | EX-15 | KS6PRO-JP | kin-kicko-1 |
| 公式サイトなど | https://everestxing.jp/city.html | https://everestxing.jp/ex15pro.html | https://everestxing.jp/ex15.html https://item.rakuten.co.jp/acalie/everest-xing-ex15/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_101_0_0&rafcid=wsc_i_is_1009141557891105247 | https://yadea.jp/lineup/301/ https://e-819.jp/products/yadea-ks6-pro | https://kintone.mobi/products/kintone-pro?srsltid=AfmBOooQp4n30Q8E46NCquPpaMV_d1IH5xFLaidrfqQiZ-10BMEJmPB0&variant=42607897280694 |
| 購入先 | 楽天市場で見るYahoo!ショッピングで見る公式ショップで見るメルカリで見る | 楽天市場で見るYahoo!ショッピングで見る公式ショップで見るメルカリで見る | 楽天市場で見るYahoo!ショッピングで見る公式ショップで見るメルカリで見る | 楽天市場で見るYahoo!ショッピングで見るメルカリで見る | 楽天市場で見るメルカリで見る |
こうして比較すると、同じ「パワフル」という括りでも、各モデルに個性があることがよくわかりますね。例えば、登坂性能ならEX-15CITY、航続距離ならKS6 PRO、利便性ならKICK Oといったように、自分のライフスタイルに合った一台を選ぶことが重要です。
パワーだけじゃない!後悔しないための特定原付の選び方
最大出力は確かに重要な指標ですが、それだけで選んでしまうと「こんなはずじゃなかった…」と後悔する可能性があります。ここでは、パワー以外にチェックすべき3つの重要なポイントを解説します。
①利用目的に合った「航続距離」か
カタログに記載されている航続距離は、あくまで理想的な条件下での数値です。特に、今回テーマにしているパワフルな走行(頻繁な坂道走行や急加速)は、バッテリーの消耗が激しくなります。
自分の毎日の往復走行距離を計算し、その最低でも1.5倍〜2倍の航続距離を持つモデルを選ぶと安心です。例えば、往復15kmの通勤で使うなら、航続距離30km以上のモデルが望ましいでしょう。充電切れの心配なく、精神的な余裕を持って運転することができます。
②持ち運びは可能?「重量と携帯性」
高出力なモデルは、大きなモーターやバッテリーを搭載するため、どうしても車体重量が重くなる傾向にあります。今回紹介したモデルはすべて20kgを超えています。
この重さは、走行中の安定感につながるというメリットもありますが、一方で「マンションの駐輪場から部屋まで階段で運ぶ」「電車に持ち込んで輪行する」といった使い方を考えている方には大きなデメリットになります。自分の生活動線の中で、本体を持ち運ぶ可能性があるかどうかを必ずシミュレーションしておきましょう。折りたたみ時のサイズも重要なチェックポイントです。
③毎日乗りたくなる「乗り心地」は良いか
快適な乗り心地を左右するのは、主に「サスペンションの有無」と「タイヤの種類」です。
- サスペンション:路面からの細かな振動や段差の衝撃を吸収してくれます。特に、少し荒れたアスファルトや点字ブロックの上を走る際に、その効果を大きく体感できます。毎日乗るなら、前輪・後輪の両方にサスペンションが付いているモデルが断然おすすめです。
- タイヤの種類:乗り心地を優先するなら空気を入れる「エアタイヤ」、パンクのリスクやメンテナンスの手間をなくしたいなら「ノーパンクタイヤ(ソリッドタイヤ)」が適しています。最近では、乗り心地を改善したノーパンクタイヤも増えているので、一概にどちらが良いとは言えませんが、自分の価値観に合わせて選びましょう。
特定原付のパワーに関するよくある質問(FAQ)
最後に、特定原付のパワーに関して多くの人が抱く疑問について、Q&A形式でお答えします。
Q. 特定原付で一番速いモデルは?
A. どのモデルも法律上の最高速度は同じ20km/hです。 特定小型原付は、法律によって最高速度が20km/hに厳しく制限されています。そのため、「一番速い」という観点では差がありません。高出力モデルの真価は、最高速度ではなく、急な坂道でも速度を落とさずにグイグイ登る力(登坂性能)や、スムーズな発進加速にあります。速さよりも「力強さ」を求めるなら、この記事で紹介しているような最大出力の大きいモデルを選びましょう。
Q. 1000Wを超えると原付二種免許が必要?
A. 「定格出力」が600Wを超えると原付一種または二種の免許が必要になります。 ユーザーが混同しがちなのがこの点です。特定原付のルールは「定格出力0.6kW(600W)以下」と定められています。一方で、この記事で注目している「最大出力」は、坂道などで瞬間的に発揮されるパワーであり、ここが1000Wを超えていても定格出力が600W以下であれば特定原付として扱われます。購入時は必ず「定格出力」と、国土交通省の性能等確認制度のシールを確認してください。
Q. 定格出力600Wでも、本当に坂道は登れますか?
A. はい、登れます。ただし、その性能はモデルの「最大出力」やライダーの体重、坂の勾配によって大きく変わります。定格出力が同じ600Wでも、最大出力が1000Wのモデルと700Wのモデルとでは、登坂時の余裕が全く異なります。緩やかな坂道であれば多くのモデルで問題ありませんが、急な坂道をストレスなく登りたいのであれば、この記事で紹介したような最大出力の高いモデルを選ぶことを強くおすすめします。
Q. 高出力モデルはバッテリーの減りが早いですか?
A. はい、その傾向はあります。特に、モーターの最大出力に近いパワーを頻繁に使うような走り方(急な坂道を何度も登るなど)をすると、バッテリーの消耗は早くなります。そのため、パワフルな走行を多用することが予想される方は、カタログスペック上の航続距離に余裕のあるモデルを選ぶことが大切です。今回紹介した中では、「YADEA KS6 PRO」や「EVEREST XING EX-15CITY」のような大容量バッテリーを搭載したモデルが安心です。
まとめ:自分に合った最強のパワフル特定原付で、坂道も快適に
今回は、「電動キックボード 1000W」というキーワードを切り口に、免許不要で乗れる特定原付の中でも特にパワフルなモデルを5つ厳選してご紹介しました。
- 特定原付のパワーの鍵は「最大出力」にあること
- 最大出力で選ぶなら「EVEREST XING」シリーズが非常に強力な選択肢であること
- 免許が必要な原付二種モデルとの違いを理解し、自分に合う区分を選ぶこと
- パワーだけでなく、航続距離、重量、乗り心地を総合的に判断して選ぶべきであること
「最強」の定義は人それぞれです。ある人にとっては登坂能力が最強の条件かもしれませんが、別の人にとっては航続距離やコストパフォーマンスが最強の条件かもしれません。この記事で紹介したランキングや比較表が、あなたが自分にとっての「最強の一台」を見つける手助けとなれば幸いです。
法律を守って安全運転を心がければ、パワフルな特定原付はあなたの毎日の移動を劇的に、そして快適に変えてくれるはずです。さあ、あなたにぴったりの一台で、新しい移動体験を始めましょう!
特定小型原動機付自転車についての外部リンク
特定小型原動機付自転車について
- 特定小型原動機付自転車について(国土交通省)
- 特定小型原動機付自転車について(経済産業省)
- 保安基準に適合した電動キックボード等を購入・使用しましょう(国土交通省)
- 特定小型原動機付自転車ってなに?(PDF)(国土交通省)
- ルールを守って電動キックボードに乗ろう(PDF)(国土交通省)
- 電動キックボード等の概要説明リーフレット(PDF)(警視庁)
特定小型原動機付自転車の交通ルールについて
- 電動キックボードに関する交通ルールを確認しましょう!(政府広報オンライン)
- 電動キックボード等に法改正 乗るならルールを知ってから!(政府広報オンライン)
- 特定小型原動機付自転車に関する交通ルール等について(警視庁)
- 特定小型原動機付自転車に関する交通ルール等について(警察庁)


