
「家の周りに坂道が多いから、電動キックボードは無理かな…」
「通勤で使いたいけど、途中のあの急な坂が登れるか心配…」
電動キックボードを検討する際、多くの方がぶつかるのが「坂道問題」です。手軽で便利な移動手段として魅力的ながら、登坂性能に不安を感じて購入をためらっている方も多いのではないでしょうか。
私自身、坂の多い地域に住んでいるため、この気持ちは痛いほどよくわかります。しかし、諦めるのはまだ早いかもしれません。実は、最近の電動キックボードには、驚くほど坂道に強いパワフルなモデルが続々と登場しているのです。
この記事では、坂道での利用を前提とした電動キックボードの選び方から、登坂能力の指標、そして「これなら間違いない!」と自信をもっておすすめできる坂道最強モデルまで、私の経験と徹底的なリサーチを元に詳しく解説します。
この記事を読めば、あなたの不安は解消され、坂道をものともしない快適なモビリティライフを手に入れるための一台がきっと見つかります。
※この記事にはプロモーションが含まれます。
Index
この記事のポイント
- 登坂能力のウソ?ホント?: スペック表の「°」と「%」の違いを理解し、本当に坂道を登れるモデルを見抜く方法を解説します。
- 後悔しない選び方: 坂道に強い電動キックボードを選ぶために必須の3つのチェックポイントを具体的に紹介します。
- 【厳選】坂道最強モデル: 数あるモデルの中から、激坂もグイグイ登るパワフルな特定小型原付モデルだけを厳選してご紹介します。
- 安全走行のコツ: 登り坂だけでなく、意外と危険な「下り坂」を安全に走行するための注意点や、最新の交通ルールも解説します。
驚くほど登る!電動キックボードの坂道性能を徹底解説
そもそも電動キックボードは坂道を登れるの?
結論から言うと、「パワフルなモデルを選べば、多くの坂道は問題なく登れます」。
ただし、すべての電動キックボードが坂道に強いわけではありません。特に安価なモデルや、LUUPに代表されるようなシェアリングサービスの機体は、街中の比較的緩やかな坂を想定して設計されていることが多く、急な坂道ではパワー不足を感じることがあります。
電動キックボードの登坂能力を左右するのは、主に「モーター出力(W数)」と「バッテリー電圧(V数)」です。これらのスペックが高いほど、パワフルな走行が可能になり、坂道を力強く登ることができます。坂道での利用を考えるなら、これらの数値をしっかりチェックすることが最初のステップです。
登坂能力の「°(度)」と「%(パーセント)」の違いとは?
製品スペックを見ていると、「登坂能力20°」や「勾配15%」といった表記を目にします。この2つ、似ているようで実は意味が異なります。この違いを理解することが、本当に坂道に強いモデルを見極めるカギとなります。
- 角度(°): 水平な地面に対する坂道の角度を直接示します。直感的でわかりやすいですが、実際の道路標識ではあまり使われません。
- 勾配(%): 水平に100m進んだ時に何m登るかを示します。道路標識で見る「10%」はこちらの表記です。
関係性をざっくり掴むなら、以下のようになります。
角度(°) | 勾配(%) | 身近な坂の目安 |
約5.7° | 10% | 一般的な道路の急坂 |
約8.5° | 15% | かなり急な坂(箱根駅伝5区など) |
15° | 約26.8% | ほとんどの公道をクリアできるレベル |
20° | 約36.4% | もはや激坂レベル。非常にパワフル |
25° | 約46.6% | 競技レベルのヒルクライムに匹敵 |
こうして見ると、登坂能力20°がいかにパワフルかがわかりますね。日常生活で遭遇するほとんどの坂は10%(約5.7°)以下です。そのため、スペック表で「15°」以上の表記があれば、坂道でストレスを感じることはかなり少なくなるでしょう。個人的には、余裕をもって「20°」以上を基準に選ぶことを強くおすすめします。
坂道に強い電動キックボードの選び方【3つのポイント】
①登坂能力(角度/勾配)で選ぶ
これが最も重要なポイントです。先ほど解説した通り、最低でも15°、できれば20°以上の登坂能力を持つモデルを選びましょう。自分の通勤・通学路や生活圏にある最も急な坂をイメージして、それを余裕でクリアできるスペックを選ぶのが後悔しないコツです。
②モーター出力(W)で選ぶ
登坂能力はモーターのパワーに直結します。特定小型原付の定格出力の上限は600Wですが、パワフルなモデルは定格出力500Wクラスのものが多く見られます。このクラスのモーターを搭載していれば、体重が重めの方でも安定して坂を登ることが期待できます。スペック表の「定格出力」は必ずチェックしましょう。
③タイヤのサイズ・種類で選ぶ
意外と見落としがちですが、タイヤも重要です。タイヤ径が大きい(10インチ以上が目安)ほど、路面の凹凸を乗り越えやすく、走行が安定します。また、乗り心地を重視するならクッション性の高い「エアタイヤ」、パンクの心配をしたくないなら「ノーパンクタイヤ」という選択肢があります。坂道での安定性を考えると、個人的には多少メンテナンスの手間はあっても、グリップ力と衝撃吸収性に優れる大きめのエアタイヤがおすすめです。
【2025年最新】坂道に強い!おすすめ電動キックボード6選
ここからは、上記の選び方を踏まえ、「特定小型原動機付自転車」の基準を満たし、かつ圧倒的な登坂性能を誇るモデルを厳選してご紹介します。
- EVEREST XING EX-15CITY(26.57°)
- EVEREST XING EX-15PRO(25.2°)
- Playing MANTIS Neo(20°)
- プラタ EVバイク PEV01(20°)
- THE ONE TOSX8(20°)
- STORM Basic STM-b(20°)
1. EVEREST XING EX-15CITY | 登坂角度 26.57°


まさに「激坂ハンター」。現行モデル最強の登坂能力を誇るのがこのEX-15CITYです。登坂角度26.57°(勾配約50%)というスペックは、もはや公道では敵なしと言っても過言ではありません。山間部の急勾配な道や、タワーマンションの長いスロープなど、他モデルでは躊躇するような場所でも問題ないでしょう。価格は高めですが、「とにかく坂道性能が一番!」という方にはこれ以上ない選択肢です。
公式サイト https://everestxing.jp/city.html
2. EVEREST XING EX-15PRO | 登坂角度 25.2°


EX-15CITYの兄弟機にあたるPROモデル。登坂能力は25.2°とわずかに劣りますが、それでも他を圧倒する超高性能です。CITYとの違いは主にバッテリー容量や航続距離で、基本的な登坂パワーはほぼ同等と考えて良いでしょう。デザインや細かな仕様の好みで選ぶのがおすすめです。こちらも「坂道で絶対に妥協したくない」というニーズに完璧に応えてくれます。
公式サイト https://everestxing.jp/ex15pro.html
3. Playing MANTIS Neo | 登坂角度 20°


登坂性能とデザイン性のバランスが取れた一台。登坂角度20°という十分すぎるパワーを持ちながら、洗練されたデザインが魅力です。前後サスペンションも搭載しており、坂道だけでなく荒れた路面での乗り心地も快適。日常使いから週末のちょっとした遠出まで、幅広いシーンで活躍してくれます。「パワフルなだけでなく、見た目にもこだわりたい」という方にぴったりです。
4. プラタ EVバイク PEV01 | 登坂角度 20°
こちらも登坂角度20°を誇る実力派モデル。特筆すべきは、サドルが標準で付属している点です。長距離の移動や坂道を登る際に座れるのは、体力的にも非常に楽。「坂道も楽に登りたいけど、立ちっぱなしは疲れる…」と感じる方には最適な選択肢と言えるでしょう。


5. THE ONE TOSX8 | 登坂角度 20°


シンプルでスタイリッシュなデザインながら、登坂角度20°のパワフルなモーターを搭載した実力派。10インチのエアタイヤと前後サスペンションにより、安定した走行性能と快適な乗り心地を両立しています。機能性とデザインのバランスが良く、どんな服装にも合わせやすいのが魅力。街乗りメインで、たまにある急坂もスムーズにクリアしたい、というスマートな使い方を目指す方におすすめです。
6. STORM Basic STM-b | 登坂角度 20°


コストパフォーマンスに優れたモデルでありながら、登坂角度20°を実現しています。パワフルな性能は欲しいけれど、予算は抑えたいという方に最適な一台。基本的な性能はしっかりと押さえており、日常の坂道で困ることはまずないでしょう。初めての本格的な電動キックボードとして、坂道性能に妥協したくないエントリーユーザーから支持されています。
公式サイト https://stmjapan.info/service/basic/
電動キックボードで坂道を走る際の注意点とQ&A
坂道を「下る」時の注意点
登り坂に注目しがちですが、実は「下り坂」の方がより注意が必要です。スピードが出やすく、転倒のリスクも高まります。
- ブレーキ性能をチェック: 安心して下るためには、信頼できるブレーキが不可欠です。制動力の高い「ディスクブレーキ」を搭載したモデルを選ぶと安心感が格段に上がります。
- スピードを出しすぎない: スピードモードを低速に切り替えるなどして、常にコントロール可能な速度を保ちましょう。
- 重心をやや後ろに: 急ブレーキ時に前のめりになるのを防ぐため、少し腰を引いて後ろに重心を置くように意識すると安定します。
下り坂は、登り坂以上に慎重な運転が求められます。特に雨で路面が濡れている日はスリップしやすいため、普段以上に速度を落とし、車間距離を十分にとることを心がけてください。
電動キックボードの法律とルール【公道走行】
今回紹介したモデルは、2023年7月1日に施行された新ルールにおける「特定小型原動機付自転車」に分類されます。公道を走行する際は、必ずルールを守りましょう。
- 対象年齢: 16歳以上
- 免許: 不要
- ヘルメット: 努力義務(安全のため着用を強く推奨します)
- 自賠責保険: 加入必須
- ナンバープレート: 取得・表示必須
- 走行場所: 車道、普通自転車専用通行帯。条件を満たせば一部の歩道も走行可能(最高速度6km/hモード)。
交通ルールは安全に関わる非常に重要な事項です。詳細や最新情報については、必ず公的機関の情報を確認してください。
参考: 特定小型原動機付自転車(いわゆる電動キックボード等)に関する交通ルール等について|警察庁Webサイト
よくある質問(Q&A)
Q: 電動キックボードの欠点は何ですか?
A: 便利な反面、いくつかの欠点もあります。①車体が重い(パワフルなモデルは20kgを超えることも)、②充電の手間がかかる、③雨の日は走行に不向き、④法律やルールがまだ浸透しておらず、周囲の理解を得にくい場合がある、などが挙げられます。これらのデメリットも理解した上で、自分のライフスタイルに合うかを検討することが大切です。
Q: ドンキの電動キックボードは坂道を登れますか?
A: モデルによります。ドン・キホーテで販売されているモデルの中にも特定小型原付の基準を満たすものはありますが、一般的に安価なモデルは登坂性能が控えめな傾向があります。この記事で紹介したような高出力モデルと比較すると、パワー不足を感じる可能性は高いでしょう。購入する際は、必ず「登坂能力」のスペックを自分の目で確認することが重要です。
Q: 普通のキックボードで上り坂は無理ですか?
A: 電動アシストのない普通のキックボードで坂を登るのは、かなりの体力が必要で現実的ではありません。緩やかな坂でもすぐに息が上がってしまい、結局は押して歩くことになります。坂道での移動を考えるなら、電動のパワーは必須と言えるでしょう。
坂道に強い電動キックボードで快適な移動を!【まとめ】
電動キックボードと坂道に関する性能や選び方、おすすめモデルについて解説してきました。
これまで「坂道があるから」と電動キックボードを諦めていた方も、これだけパワフルなモデルがあることを知って、選択肢が大きく広がったのではないでしょうか。重要なのは、スペック表の「登坂能力」を正しく理解し、自分の生活環境に合ったパワーを持つモデルを選ぶことです。
特に登坂能力20°を超えるモデルなら、日本の多くの坂道でストレスを感じることなく、快適な移動が実現できます。電動キックボードがあれば、今までバスや徒歩では少し億劫だった坂の上のカフェや公園にも、汗をかくことなくスイスイとアクセスできるようになります。
ぜひ、今回ご紹介したモデルを参考に、あなたにぴったりの一台を見つけて、坂道を気にしない新しいモビリティライフをスタートさせてください。移動がもっと自由に、もっと楽しくなるはずです。
電動キックボード選びに下記の記事もぜひ参考にしてみてください。登坂角度なども一覧で確認できます。
特定小型原動機付自転車についての外部リンク
特定小型原動機付自転車について
- 特定小型原動機付自転車について(国土交通省)
- 特定小型原動機付自転車について(経済産業省)
- 保安基準に適合した電動キックボード等を購入・使用しましょう(国土交通省)
- 特定小型原動機付自転車ってなに?(PDF)(国土交通省)
- ルールを守って電動キックボードに乗ろう(PDF)(国土交通省)
- 電動キックボード等の概要説明リーフレット(PDF)(警視庁)
特定小型原動機付自転車の交通ルールについて
- 電動キックボードに関する交通ルールを確認しましょう!(政府広報オンライン)
- 電動キックボード等に法改正 乗るならルールを知ってから!(政府広報オンライン)
- 特定小型原動機付自転車に関する交通ルール等について(警視庁)
- 特定小型原動機付自転車に関する交通ルール等について(警察庁)